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理想と現実 - カー「危機の二十年」

 

 

 


国際政治学における
理想主義(進歩的思想、モラルの重視)と現実主義(保守的思想、権力の重視)の役割について述べている。


「左派が知的に優れていることは、ほとんど疑う余地がない。

左派だけが政治行動の原理を考え出し、政治家が目指すべき理想を導き出す。

しかし左派は、現実と密接にかかわることで得られる実際の経験を持っていない。


(中略)


一方右派は野党の立場に置かれたことがほとんどなく、

したがって完成された理論と欠陥のある現実を対決させようとはしなかった。」


非常に含蓄に富む言葉だ。

 理想主義、目的指向性の態度と、

現実主義的、観察的な態度が不協和なとき、振り返って読むことがあるかもしれない。

 

 

 

グリゼー、いいよね。

ミの音に含まれる倍音それぞれオーケストレーションしたんだって。

 

 


「戦争の原因は、しばしば戦争である」の言葉(詠み人知らず)と、
「無能力は、現状維持という命題の中にあらわれる」(マルクス)を誌上対決させていたのもよかった。


ただ、長い割に結局何が言いたいのかという点で岩波文庫であった。

 

 

 

危機の二十年――理想と現実 (岩波文庫)