誰も猪瀬さんを超えてない  ラッセル「ロシア共産主義」


旧ソ連の楽園描写を読むのは楽しい。
ドラえもん映画の最初の30分のようだ。

 

 

 

 

多くの(親露的な)西側知識人と同様、ラッセルも1920年ソ連を訪問した。
革命から3年後、人類史上初めての社会主義社会が素晴らしいものとして宣伝されていた時期。

しかし実際のところ、
輸入に頼っていた機械工業の機能不全は
食糧輸送網の破綻を来たし、
武装革命を通して権力を得た指導部は、
結局は帝政時代の強権政治を繰り返していた。

 

ラッセルは公平な分配の必要性を強く説きながらも、
同時にマルクス的な革命主義や、それに基づくソ連執行部の統治手法を批判した。
(当然ながら)当時の彼は右からも左からも敵認定された。


キリスト教の『山上の垂訓』は立派なものだが、
それが平均的な人間に与えた影響は意図されたものとは大いに違っていた。
キリストに従った人々は敵を愛したり、もう一方の頬を向けることを学ばなかった。

それに代わって宗教裁判や焚刑の使い方、
人間の知性を無知で狭量な僧侶たちのいいなりに従属させること、
一千年に渡って芸術を堕落させ、科学を絶滅させることを学んだのであった。

それは教えそのものではなく、教えを熱狂的に信じたことの不可避的な結果であった。
共産主義の希望は、概して『垂訓』が教え込もうとした希望と同じく立派なものである。」


STAP騒動に関して何のヒネりもないコメントしてる諸氏に読ませたい美文だ。

 

「政治家の質を高める唯一の可能な方法は、
人民が大ボラを見抜けるようにする政治・心理教育である。

イギリスでは、人々は話のうまい人には疑いをかける点にまで達した。
しかし話が下手な人については、これは正直な人に違いないと考えてしまうのである。

不幸にして、美徳というものはそこまで広く社会に行き渡ってはいない。」

 

諸氏、ありきたりコメントによって自分の正直さをアピールしているに違いない。
ただ、不幸にして、美徳というものはそこまで広く社会に行き渡ってはいないようだ。

 

 

 

ロシア共産主義