理想社会は面白い  カンパネッラ「太陽の都」


ユートピア文学を読むのが好きだ。
書かれた場所も時代も違う筈なのに、どれも似た香りがある。

例えば、本筋とは恐らく関係ないであろう部分(男女がどこで寝るとか、食事のルールとか)が共通して詳しく書かれているところとか。
旅行人の見聞録という体裁で書かれることが多いのも不思議な一致だ。

 

 

 

 

カンパネッラ(1568-1639)のユートピアは、名を「太陽の都」という。


統治者は「太陽」、或いは「形而上学者」と呼ばれている。
副統治者は3人いてそれぞれ「力」「愛」「知恵」として「形而上学者」の補佐を行う。


都市運営において
「力」は軍事を、
「愛」は生殖を、
「知恵」はそれ以外全てを、それぞれ司る。

(ここら辺から早くも無理が出てくる。この先が楽しみな感じだ。)

 

「聖職者である役人たち、また学問に携わる教師たちは、
何日もの間多くの条件を守らないと子作りの営みをしません。
と言いますのも、彼らは知的活動に専念しているために動物的精力が弱く、
また、いつも何か考え事をしているので頭脳の力を注ぎ入れて伝えることがなく、そのため劣等な種族を作ることになるからです。
それで、特に配慮して、この人たちは活発で丈夫な美しい女たちと交わらせます。

また、空想的で気まぐれな男たちは太っていて温厚な、おおらかな女たちと交わらせます。」

(配慮の方向が斜め上だ。)

 

 

「人々の名前も思いつきで決めるのではなく、古代ローマ人がやっていたように、
めいめいの身体的な特徴によって「形而上学者」が決めます。
自分の仕事において傑出しているとその仕事にちなんであだ名が姓として付け加えられます。
例えば「黄金の画家」「卓越せる画家」「たくましい画家」などと呼ばれ、「黄金の太っちょ」などとも呼ばれます。」

(太っちょは仕事じゃない。)

 

 

「壮健、溌剌、発育の良さにこそ太陽市民は美しさを認めているのです。
ですから、顔に化粧をしたり、かかとの高いサンダルをはいたり、そのさんだるを隠すために裾の長い服を着たりすると、死罪になります。」

(死罪、きびしい感じだ。)

 


「死刑はただ、全人民が共同で執行する場合にのみ可能です。
死刑執行人などはいないので、全市民が石を投げて殺すか焼き殺すかします。
火刑の場合は、すぐ死ねるように火薬による方法を選ばせてやります。」

(刑によって落差がある感じだ。)

 

 


「人々はみな、日中や市中では市内では白い服を着ていますが、夜分や市外では絹か毛の赤い服を着ます。
黒い色を物のカスのように毛嫌いし、そのため、黒い色を好む日本人をひどく嫌っています。」

(黒い色を好む日本人、ひどく嫌われている感じだ。)

 

 

このように非常に学問的な内容だった。
今後の人生にきっと役立つだろうと思う。


 

 

太陽の都 (岩波文庫)