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ストラヴィンスキーの死床



バッハ、ベートーベン、ブラームスワーグナーヒンデミットの順に
各作曲家が歴史に何を打ち建てたのか、あるいは現代の音楽家に何を示すのかをフルトヴェングラー(1886-1954)が指揮者として論じる。

 

総じて「現代音楽」と呼ばれる一群には否定的な眼差しだった。
「初期のストラヴィンスキーには」という言葉が数回登場する。
後期の~という指定は登場すらしない。

 

バッハやベートベンを至高とする彼の思想や哲学に
 共感することはあまりなかったが、

 


ナチス施政下で100周年を迎えることになったウィーンフィルハーモニーへの講演記録には、ある種の抑制の美学が感じられた。

 

 

「しばしば最も美しい評論を聞かせていただけるのは或る主題に対して、
理論的な立場に立つ方々、むしろ或る『批評的立場』にある方々からであり、実際に活動する人間として直接そのことに参与している場合、
つまりその事件の真っただ中に立っている人間にとっては、論評することはいよいよ困難となります。」

 

 

本文中ではウィーン・フィルの音楽的な特性を語る文脈での発言だったが、
領野を問わず、例えばその当時の政治的な圧力についても、述べた言葉なのかなとも思う。

 

 

音と言葉