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例えば理科の教科書  ファラデー「ロウソクの科学」

 
 
ファラデー(1791‐1867)が王立研究所のクリスマス講演として
子供たちを対象に行った一連の実験集・講演録。

基礎医学に触れると、
捉えたい現象がまず頭の中にあって、それを捕まえるために実験系を組立てるという順序に慣れてしまうけど、
 本来の自然科学は、目の前の現象が第一にあって、それがどのように起きているのかを探る作業だということを再認識した。
 
 

それにしても、ロウソク一本からこんなに多くの現象が見つかるなんて、
 学生になって自分は頭が固くなったということなんだろうか。

ロウソクの火自体に光を当てると、後ろではどんな影を結ぶか、の実験は
自分でも台所でやってみたけど、(信じられなくて)写真を撮りたくなるような結果だった。
ロウソクが円柱であることに機能的な意味があるとも考えたこともなかったし。
 
 
 
 
ファラデーの言葉で特に以下のものは現代でもその通りだと思う。

「教育の目的は、心を訓練して、前提から結論を導き、虚偽を見いだし、不適切な一般化を正し、推論に際しての誤りが大きくなるのを食い止められるようにすることです。これらは全く、教育がどのような精神で、どのような仕方でなされるかにかかっています。」




…小学校中学校でやったような実験が次から次に出てくるなぁと
(酸素がないと火は燃えないの実験とか、気体を水上置換法で集める実験とか、物質の体積を温度で変える実験とか、この本に出てくる実験の半分くらい)思いながら読んでいたが、

本のあとがきで、この講演録が元になって日本の小中理科教育が作られた、と説明されてたのには心底驚いた。
ファラデーすごい。
  
(読むたびに思うけど岩波文庫の巻末の「読書子に寄す」ってなんかいいよね。)
 

ロウソクの科学 (岩波文庫)