無言映画みたいに  クリストフ「悪童日記」

 
 
いい本だった。童話のようで。
グリム童話の原版を読んだ時みたいに。

彼女のように、固有名詞を表さないでイメージを形成する作家こそ、
本物の芸術家だなぁと思う。
 

これを読んで“戦争の悲惨さが…”みたいな感想しか持たない人は
どーかしていると思う。
 
 
 
 
さて、少し理系らしい話をすると、
ヨーロッパのお話には、女性が犬を誘って獣姦する(される?)描写が割とよくあるけれど、(そういうことが実際あるとして)それってなかなか興味深い現象じゃないだろうか。

ヒト♀の何かが、イヌ♂の性行動のトリガーとしても機能するってのは(つまり系統進化学的にそれらが保存されていることは)、研究したら面白そうだなぁと思う。

もしその何かが嗅覚物質だったりしたら“世界ではじめてヒトフェロモンが発見された”ってことになるんだろうな。
ノーベル賞級じゃないか。
 
どうだろうか。
 
  

悪童日記 (ハヤカワepi文庫)